工場や倉庫に太陽光発電を設置するメリット・デメリット

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  • 更新日: 公開日:2019年10月10日

工場や倉庫に太陽光発電を設置するメリット・デメリット

工場や倉庫の電気代でお悩みではありませんか?

抜本的に電気代を削減するには、太陽光発電などで自家発電・自家消費がおすすめです。

工場や倉庫の周りには、基本的に陰になるものがないため、設置条件としては最適な上、余った電力を売電することができます。この記事では、工場や倉庫に太陽光発電を設置するメリット・デメリットについてご紹介します。

工場・倉庫の屋根に太陽光発電を設置するメリット

工場や倉庫の屋根は面積があるものの、有効活用しない休眠スペースとなっているものがほとんどです。ここでは、そのスペースを利用して得られるメリットについてご紹介します。

◆自家消費で電気代を大幅に削減できる

自社で発電する電気の量が、自家消費量に足りている必要はありません。自社で利用する電気の一部をまかなえるだけでもメリットは十分あります、ということです。

工場などでは電気の契約が使用量によって電気代が決められるデマンド方式になっていることが多いと思います。

太陽光発電を導入すると、特に夏場の大量消費に伴うピークカット対策ができるので、それだけで電気代を大幅に下げることができるのです。

◆売電で安定した収入を確保できる

設置した太陽光発電システムで発電した電気を、自社で利用せずに全量を電力会社に売電する、太陽光発電事業の選択肢のひとつです。あらかじめ電力会社と契約した売電単価で、20年間買い取ってもらうことが保証されていますから、安定的な収入が見込めます。

売電単価と期間については、FIT法で守られますから20年間は価格が崩れる心配はなく、また競合が存在することもありません。通常は天候以外の外部要因によって収益が左右されることはありませんので、その点でも安心です。

また、全量ではなく余った部分のみの売電という選択肢もあり、柔軟に収入を確保することができます。

◆CSRの向上を見込める

いま、企業活動は利益の追求だけではなく、環境への配慮など社会への貢献も求められています。

太陽光発電システムは、発電時に二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーのため、積極的に導入することで、環境企業としてのアピールにつながります。同時に自社の従業員にも環境意識を喚起することができるため、より節電を意識させることにもつながるでしょう。

◆災害時には社員・地域の非常灯になる

企業には不測の事態に対する備えも求められはじめています。

停電が発生すると社会混乱が生じるだけでなく、日常生活もままならないようになる、ということはここ数年、特に東日本大震災以降クローズアップされている課題です。

自社に自立運転ができる太陽光発電システムが備わっていれば、万が一の緊急時には、照明やコンピュータなど必要最低限の企業活動用電源が確保できます。

また、携帯電話の充電用やライフラインの稼働などのために電源を開放すれば地域貢献にもなります。

◆太陽光発電の設置で節税対策ができる

企業の規模や設置の方法、設備の規模などの要件によって、税制優遇措置が用意されています。

国だけでなく地方行政も再生可能エネルギーや蓄電池の導入を後押ししていますので、いろいろな補助政策が提供されているのです。

たとえば、要件をクリアすれば法人税の減額や減価償却費の一括償却などのメリットが得られます。

◆工場・倉庫内の空調を改善できる

夏場の屋根は60℃~80℃にもなります。この温度になると素手で触れればやけどするほどの高温です。

屋根の高温はそのまま室内に影響を与えます。ところが、太陽光パネルを屋根に設置すると10℃~30℃下がるといわれています。

エアコンは設定温度を1℃上げると電気代は10%安くなるなんてことが言われていますが、屋根の温度が30℃下がるというだけで、冷房効果が向上し省エネにつながることはイメージできると思います。

それだけでなく、空調機器の負荷が下がりますので延命効果や、屋根材の劣化防止効果も期待できるのです。

◆20年以上の長期運用が望める

通常は使いみちのない建物の屋根です。そこに太陽光発電システムを設置すれば、休眠スペースの有効活用につながります。

そして売電なら20年間お金を生んでくれます。自家消費でも20年以上エネルギーコストの低減に貢献してくれます。

運用やメンテナンスを信頼できる外部の専門家に外注すれば、自社で行うメンテナンスは不要です。特別な知識も必要ありません。担当者を置く必要がありませんので、20年の間に担当者が変わって困るというようなこともありません。

工場・倉庫の屋根に太陽光発電を設置するデメリット

メリットの多い太陽光発電事業ですが、メリットだけではありません。デメリットもしっかりとおさえてから事業を始めることが大事です。

同じ産業用太陽光発電事業でも、目の届かない山奥に設置したりすることも多い、大規模なメガソーラーとは違い、自社の建物に付随させるのですから、リスクは読みやすく、あらかじめ対策を立てやすいという特徴があります。

◆初期費用が高額になる

初期費用は高額になることもありますが、税制優遇措置などを上手に活用することで、負担を軽減することができます。

また、設置する太陽光パネルの枚数も多く、工程にもスケールメリットが期待できますので、家庭用などに比べると設置単価は割安になります。

一般的に全量売電すると10%前後の利回りが期待できますので、比較的早期に費用の回収ができます。

売電収入やデマンド低減効果などによる電気代の軽減が実現すれば、投下する初期費用は回収できます。初期費用が高額であったとしても、このような「費用対効果視点」で捉えることが重要です。

◆火災・雨漏りなどのトラブルが起きる可能性がある

雨や風、直射日光など過酷な自然環境に24時間365日さらされる太陽光発電システムですから、自然災害の影響はダイレクトに受ける可能性を考えておく必要があります。

施工不良があればそれほど強くない雨でも雨漏りはしてしまうでしょう。

施工不良防止に関しては、信頼できる業者を選ぶことがもっとも重要です。しっかりとした施工をすることだけでなく、万が一施工不良が発覚した場合でもしっかりと対応してもらえるかどうかも重要なポイントです。

施工不良だけではなくシステムや屋根材の経年劣化による、施工業者の責任ではない障害にも対応してもらえるかどうかも大事な判断ポイントです。

もうひとつ、保険にしっかりと加入することで、製品や施工の保証期限を過ぎてもトラブルに対処できる体制をとっておくことも重要です。

◆発電量が天候・地域に左右される

太陽光発電システムは何より太陽光の照射量に依存しています。太陽光が多ければ発電量も増え、利益も増えます。太陽光が少なければ発電量は減り、利益も減ります。太陽光のない夜間は発電しません。

太陽光をより多く取り込むには、太陽光電池パネルの性能も大事ですが、やはり設置場所が一番重要です。

まずはエリア。年間を通じて日射量の多いエリアが有利です。この日射量は統計が出ていますので、簡単に調べることができます。

そして天候。年間の日射量が良くても、雨や曇天の多い年は年間を通じて発電量が低くなってしまいます。

実は、他のリスクと違って天候リスクは対処のしようがないのですが、局地的に天候が悪かったとしても、年間で見ればそれほどほど大きな発電量低下は考えられません。

費用が気になるなら負担ゼロで太陽光発電を設置!

初期費用をかけずに太陽光発電を導入することもできます。費用をかけずにCSRを向上することもできます。災害時の備えを施すこともできます。空調を改善することもできます。

ご自身では太陽光発電システムを導入するための初期費用を一切負担せずに、設置することができる仕組みがあります。

もちろん企業が事業として提供するサービスですから、不利なこともあるかもしれません。いい話だと、すぐに飛びつかずに、ルールや条件をしっかり把握してから話をすすめることをおすすめします。

◆屋根貸し

所有する建物の屋根を太陽光発電事業者に貸すことで、賃料を得るモデルです。

太陽光発電システムの設置費用は全額事業者が負担します。建物オーナーの金銭的負担ありません。

発電した電気は事業者のものになりますから、そこから得られた収益もすべて事業者のものになります。

事業者は建物オーナーに毎月屋根の利用料を支払います。

メリットは、初期費用も運用費用もかけずに定期的な収入が得られることです。安定運用に欠かせないメンテナンスや修繕のための費用がかからないというのは大きなポイントです。

デメリットも当然あります。

まず、屋根の賃料は高くありません。一般的には1平方メートルあたり年間100円程度が相場です。

長期契約を求められるので、立て替えや改築に影響が出たりします。また、発電した電気を自家使用できないなど、発電設備を自分の建物に設置しても直接的にその恩恵を得られないケースがあります。

◆ソーラーPPA

日本語では電力購入契約と呼ばれ、Power Purchase Agreementの頭文字をとってPPAといいます。FIT制度のないアメリカで普及したモデルです。

PPA事業者が自費で建物オーナーの屋根に太陽光発電システムを設置し、建物に電気を供給します。そして、電気の使用量をPPA事業者に支払う流れです。

PPA事業者から見ると、電力会社ではなく建物利用者に売電するイメージです。建物利用者から見ると、電力会社からではなく新電力から電気を購入するイメージですが、物理的には屋根に設置した発電設備から直接供給されるということです。

一般的には契約期間は10年なのでその間は電気代が割高になる場合もありますが、10年目以降は設備を無償譲渡されるので、そこからは発電メリットをすべて得られます。ただし、メンテナンスや修理のコストは自分で負担しなければなりません。

まとめ

建物の屋根がお金を生んでくれる事業は貴重です。本来雨風をしのぐ目的だけしかない屋根で事業ができるのです。

事業ができると同時にCSRのような、カタチのない利益も得ることができます。初期費用を考えると、少し高価ですが投資としては比較的短期間でカバーできてしまうのも太陽光発電ビジネスの魅力です。

初期費用ゼロで導入する仕組みもありますが、やはり事業者が介在するぶんどうしても建物オーナーのメリットは削られてしまいます。

資金の手当てができるのであれば、自己負担で導入してすべてのメリットを享受することをおすすめします。

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